まりな お願い……ミカエル……。
私をひとりにしないで……。
もう嫌なの……。
ひとりぼっちになるのは……嫌なの……。
彼はなにも言わなかった。
ひと言も洩らさずに、私のあごに手を添えた。
すくいあげるように、私の首を傾けた。
それが始まりの合図だった。それ以降はお互いに何も語らなかった。
私は彼のなすがままに体をゆだねた。
粛然と始まったくちづけは、濡れた舌先が触れあうにつれ、しだいに激しさを増していった。
唾液の絡みあう音が響いていた。すすりあげる音色が惨たらしく散った。
彼はあえて淫りがわしく音を立てることで、私の中に陵辱の刻印を遺そうとしているかのようだった。
私は彼に辱しめられることで昂ぶり、彼は私を辱しめることで歓喜した。
ふたりの想いは重なりあい、響きあい、ぴりぴりと痺れるような刺激となって脊髄の中心を駆け抜けていった。


  


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